Ⅰサムエル12:1~25

王を立て国を新しくする前の、サムエルの預言者としての最後の説教だと言えます。

サムエルは神様がイスラエルをどのように導かれたかを簡単に話しています。エジプトで導き出されたことから、士師を立てられ、今まで導いてくださった神様を賛美しています。また、イスラエルがその神様を離れ、世に従い王を立てることを求めたのが、いかに神様の前で悪であったことなのかをもう一度確認させています。それは小麦粉の刈り入れの時期にめったには降らない雷と雨を降らせることで証明しました。それを通して神様の御心を知らせたのです。

しかし、サムエルは、罪を犯したと言って神様から離れてはならないと忠告しています。偶像崇拝をせず、心を尽くして神様に仕えるように勧めています。なぜなら、「主は、ご自分の大いなる御名のために、ご自分の民を捨て去りはしない」(22節)からです。神様は私たちを捨て去りはなさりません。

サムエルの最後の言葉は、「主がどれほど大いなることをあなたがたになさったかをよく見なさい。」と言いました。しかし、いつまでも守られることだけをなさる神様ではありません。私たちが続けて悪を行えば、私たちと私たちが立てた王が共に滅ぼされることをも話しています。

自分が立てた王とは何ですか。世が好ましくて従おうとするのが王でしょう。神様の御言葉よりもっと慕い求めるのが、自分が立てようとする王です。私たちは、覚えるべきです。自分を導いてくださった神様を覚えなければなりません。自分にしてくださった神様の驚くべき御業を覚え、離れてはなりません。自分が立てた王も結局は滅ぼされるしかないという事実を覚え、神様のみに仕えて行きましょう。